地域の商品やサービスを新たな市場へ届けるためには、商品の魅力を磨くことに加え、取引先との接点をつくり、継続して販売につなげることが重要です。
こうした取り組みを地域振興等機関と小規模事業者が共同で進める際に活用できるのが、「小規模事業者持続化補助金〈共同・協業型〉」です。
現在、第3回公募の申請を受け付けており、締切は令和8年(2026年)9月30日(水)17時です。
本記事では、公式の公募要領とFAQをもとに、対象者や補助上限額、申請前に確認したいポイントを解説します。
1. 共同・協業型とは?申請主体と支援の仕組み
本補助金は、地域振興等機関が中心となり、5者以上の小規模事業者の商品やサービスの改善、ブランディング、販路開拓を支援する制度です。
複数の事業者が経営資源を補い合い、中長期的に商品展開力や販売力を高めることを目指します。
申請主体となる地域振興等機関は、商工会・商工会議所、都道府県中小企業団体中央会、
商店街振興組合、事業協同組合、地域企業の販路開拓を支援する法人等です。
法人としての要件を満たす必要があり、支援事業を行う法人の該当性は、取り組み内容や実績等を踏まえて審査されます。
参画事業者についても、業種別の従業員数など、公募要領に定められた小規模事業者の要件を確認する必要があります。
補助金の交付先は申請者である地域振興等機関です。
複数機関による共同申請では代表機関が申請・受領を行い、参画する小規模事業者の販路開拓支援に活用します。
2. 対象となる取り組みと、求められる継続支援
対象となる取り組みは、主に次の3つです。
| 取り組み | 内容・確認ポイント |
|---|---|
| 展示会・商談会 | 展示会等の開催や出展を通じて、参画事業者の新たな取引先の獲得を支援します。 |
| 催事販売 | 物販会や即売会等を開催、又は他者が主催する催事に出展し、参画事業者の売上拡大を支援します。 |
| 販売拠点構築 | 想定する顧客を明確にしたうえで、販売の拠点や仕組みを構築します。補助事業期間中に、1拠点につき90日以上の稼働が必要です。 |
公式情報:小規模事業者持続化補助金〈共同・協業型〉第3回公募
※最新情報は補助金の公式Webサイトをご確認ください。
大切なのは、商品・サービスの改善から販路開拓、その後のフォローアップまでを一体的に支援することです。
事業終了後も支援を続け、効果を把握できる体制が求められます。
申請準備では、参画事業者が抱える課題、取り組みを通じて目指す成果、終了後の支援方法を整理しましょう。
展示会や催事には、原則として参画事業者自身が参加する必要があるため、参加体制の調整も重要です。
3. 最大3,000万円!補助上限額と補助率の考え方
補助上限額は、参画する小規模事業者の数によって異なります。
| 参画事業者数 | 補助上限額 |
|---|---|
| 10者以上 | 3,000万円 |
| 5者以上9者以下 | 2,000万円 |
複数の取り組みを申請する場合、3,000万円の上限を適用するには、すべての取り組みに10者以上が参画する必要があります。
2,000万円の区分でも、各取り組みに5者以上の参画が必要です。全体の参加者数だけで判断せず、取り組みごとに確認しましょう。
補助率は、経費区分によって次のように分かれます。
| 補助率 | 対象となる経費区分 |
|---|---|
| 定額 | 謝金、地域振興等機関旅費、備品費、印刷製本費(資料作成費を含む)、委託・外注費(上限あり) |
| 2/3以内 | 参画事業者旅費、借料、設営・設計費(内外装費、整備工事等を含む)、展示会等出展費、広報費 |
「定額」は、対象となる費用の100%を上限に補助するものです。
ただし、各経費の対象範囲や単価上限等を満たす必要があり、定額の経費だけを計上した申請はできません。
委託・外注費は、上表の定額区分の経費合計額の1/2以内が限度となります。
4. 9月30日の締切に向けた申請準備
申請は、補助金申請システム「Jグランツ」から行います。
利用にはGビズIDプライムアカウントが必要です。
公募要領では取得に数週間程度を要すると案内されているため、未取得の場合は早めに手続きを進めましょう。
メールを利用できない場合は郵送も可能ですが、到着まで追跡できる方法で送付する必要があります。
提出した書類は返却されないため、提出前に一式の控えを保管してください。
実績報告後は、公社による書類審査や、必要に応じた現地調査等が行われます。
交付決定の内容等に適合すると認められた場合に助成金額が確定し、支払いが行われます。
また、都や公社から効果検証のための報告やアンケート等を求められた際には、協力が必要です。
まとめ:共同・協業による販路開拓を、継続的な成長へ
共同・協業型では、複数の小規模事業者の強みを生かし、商品づくりから販路開拓、継続支援までを結び付ける事業計画が重要です。
参画事業者数や経費区分、実施体制を確認し、期限内の申請に向けて準備を進めましょう。
サポート行政書士法人では、各種補助金の申請に関するご相談を受け付けています。
制度の内容や手続きについてご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
