東京の脱炭素化を進めるには、新たなエネルギー技術の開発とともに、電力・燃料・熱を安定的に供給し、効率よく活用できる仕組みが重要です。
東京都の「新エネルギー推進に係る技術開発支援事業」は、こうした課題の解決に向けた研究開発や実証、社会実装を支援しています。
令和8年度の募集では、1グループあたり最大30億円の助成を受けられる可能性があります。
エントリー締切は令和8年(2026年)10月1日(木)17時必着です。
本記事では、公式の募集要項とFAQをもとに、助成内容や対象となる企業体制、申請前に確認したいポイントを解説します。
1. 最大30億円!助成内容と事業規模を確認
本事業は、東京の脱炭素化、産業振興、安定的で経済合理性のあるエネルギーシステムの確立につながる取り組みを対象としています。
助成内容の概要は、以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 助成上限額 | 1グループあたり30億円 |
| 総事業費の下限 | 10億円以上 |
| 助成率 | 助成対象と認められる経費の2/3以内 |
| 助成期間 | 交付決定日から最長5年間 |
| 採択予定数 | 最大3件 |
公式情報:新エネルギー推進に係る技術開発支援事業
※最新情報は補助金の公式Webサイトをご確認ください。
10億円という下限は「総事業費」の条件です。
助成対象となる経費の範囲や助成上限額を踏まえて、自己負担分を含む資金計画を立てる必要があります。
対象経費には、原材料・副資材費、設備・機器の導入費、外注・委託費、人件費、リース・レンタル費、知的財産権関係費、マーケティング費等があります。
それぞれに計上条件があるため、予定する支出を募集要項に照らして確認しましょう。
2. 申請対象は、都内大企業と中小企業を含む共同企業体
申請対象は、複数の企業で構成する共同企業体です。
都内で実質的に事業を行う大企業と中小企業を、それぞれ1者以上含むことが求められます。
要件上の都内中小企業は、他の構成企業と親会社・子会社・関連会社の関係にないことが必要です。
また、事業全体を統括する代表企業は、構成企業のうち都内大企業又は都内中小企業から選定します。
公式FAQでは、都内大企業が代表企業となる場合、中小企業が実装に至るまでの段階で加わることも可能とされています。
各社の役割や参画時期を明確にし、申請時点で求められる体制を確認することが大切です。
3. 新エネルギーからインフラ・資源循環まで幅広く支援
募集要項では、新たなエネルギーの開発に加え、その供給・利用を支えるシステムや資源循環に関する取り組みも例示されています。
| 主な領域 | 取り組みの例 |
|---|---|
| 次世代燃料・エネルギー管理 | バイオ燃料、合成燃料、水素等の開発・社会実装や、電力・熱を効率的に活用するシステムの構築 |
| エネルギーインフラ | AI、ドローン、センサー等を活用した電力・ガス・熱供給設備の保守点検や遠隔監視の高度化 |
| 資源循環 | 太陽光パネルやEV用電池のリサイクルを通じた、都市型資源循環の仕組みの構築・社会実装 |
これらは対象となり得る取り組みの例です。
調査研究や技術開発など、一部の段階を助成対象とすることも可能ですが、助成期間とその後の報告期間を合わせた「社会実装計画期間」内に、成果を社会で実際に利用できるようにする計画が前提となります。
事業の実施場所は原則として都内です。
一部の研究開発や実証等を都外で行うことは可能ですが、成果を東京都内で実装し、活用・利用につなげる道筋を示す必要があります。
申請準備では、技術の内容に加えて、誰が利用するのか、どのように事業化するのか、東京のエネルギー課題の解決にどう貢献するのかを整理しましょう。
4. エントリーと本申請、2つの締切に注意
申請には、エントリーシートの提出と申請書類一式の提出という、2つの手続きがあります。
締切が異なるため、それぞれの準備を進める必要があります。
| 手続き | 提出期限 |
|---|---|
| エントリー | 2026年10月1日(木)17時必着 |
| 申請書類一式の提出 | 2026年10月15日(木)17時必着 |
公式サイトから最新の様式を取得し、エントリーシートと申請書類を、それぞれ事務局へ電子メールで提出します。
提出先はtokyo_new_energy@tohmatsu.co.jpです。
エントリー後は、申請書類の提出期限までに事務局とのプレインタビュー(応募前面談)を受ける必要があります。
面談用にWord1枚程度の事業概要を準備し、共同企業体内での調整と面談日程の確保を含め、早めに準備を進めましょう。
申請書・誓約書、資金計画書、申請事業企画書などの様式が公開されています。
これらに加えて必要となる添付書類もあるため、募集要項の提出書類一覧に沿って確認してください。
まとめ:社会実装への道筋と企業間の連携が申請のポイント
本事業は、新エネルギー技術を実際の社会で活用し、東京の脱炭素化や産業の成長につなげる取り組みを支援する制度です。
助成額や対象経費とともに、共同企業体の構成、各社の役割、社会実装に向けた計画を具体化することが重要です。
サポート行政書士法人では、各種補助金の申請に関するご相談を受け付けています。
制度の内容や手続きについてご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
