新製品の開発や新市場への進出を検討する際、補助金の対象となる事業や、申請までに必要な準備を整理することが大切です。
補助上限額に加え、自社の取り組みが申請枠の目的や要件に合っているかを確認しましょう。
「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」では、第1回公募の応募申請に向けた概要説明動画と解説資料が公開されています。
本記事では、動画で確認したいポイント、3つの申請枠の違い、公募日程と申請準備を解説します。
1.説明動画で制度と申請の流れを確認
公式の説明動画は、制度の概要から審査、補助事業者の義務までを章ごとに解説しています。
まず全体像をつかみ、その後に自社に関係する項目を解説資料と照らし合わせて確認すると、準備を進めやすくなります。
| 項目 | 開始位置 | 確認したいポイント |
|---|---|---|
| 補助金の概要 | 02:34 | 3つの枠の目的と補助内容 |
| 補助対象者 | 12:37 | 自社が対象となるか |
| 補助対象経費 | 16:37 | 予定している投資の経費区分 |
| 補助対象事業の要件 | 25:40 | 生産性向上や賃上げなどの条件 |
| 申請の準備 | 36:13 | 事業計画・添付書類の準備 |
| 審査概要 | 43:50 | 計画を説明するうえでの着眼点 |
| 補助事業者の義務 | 48:19 | 採択後の実施・報告などの対応 |
動画とPDF資料は、公式サイトの「応募申請概要説明動画」ページから確認できます。
説明動画と併せて、改訂内容を反映した最新の公募要領もご確認ください。
2.3つの申請枠と補助内容の違い
申請枠は、事業の目的に応じて選びます。
下表は各枠で設定されている最大の補助上限額です。
実際の上限額は従業員数によって異なります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 交付申請受付期間 | 令和8年9月11日(金)~令和9年7月23日(金)17:00 (2026年9月11日~2027年7月23日) |
| 申請方法 | 原則として、Jグランツによる電子申請 |
| 利用するアカウント | GビズIDプライム |
表の上限額が適用される従業員数区分は、革新的新製品・サービス枠では51人以上、
新事業進出枠・グローバル枠では101人以上です。
賃上げ特例には追加要件があります。
また、革新的新製品・サービス枠の中小企業者と新事業進出枠では、
地域別最低賃金引上げ特例の適用により補助率が2/3となります。
特例の適用条件や併用可否も確認しましょう。
新製品開発・新市場進出・輸出体制の強化を区別する
革新的新製品・サービス枠は、新たな価値を生む製品・サービスの開発を支援します。
設備を導入するだけの事業や、既存製品の生産工程を改善するだけの事業は対象となりません。
新事業進出枠では、自社にとって新しい製品・サービスと、新たな顧客層への展開がポイントになります。
グローバル枠は、新たな海外市場への輸出に向けて、国内の製造等拠点を強化する取り組みが対象です。
新事業進出枠に加え、グローバル枠でも建物費が補助対象経費に含まれます。
ただし、経費区分ごとの条件があります。
革新的新製品・サービス枠は機械装置・システム構築費が必須で、ほかの2枠は同経費または建物費のいずれかを含める必要があります。
3.第1回公募の締切は10月30日18時
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| 公募開始 | 令和8年6月29日(月) |
| 応募申請受付開始 | 令和8年9月30日(水) |
| 応募申請締切 | 令和8年10月30日(金)18:00まで(厳守) |
| 採択結果発表 | 令和9年1月(予定) |
公募開始日と電子申請の受付開始日は異なります。
令和8年9月24日時点では受付開始前のため、動画や資料を活用して事業計画と必要書類の準備を進める段階です。
申請は電子申請システムで行います。
締切直前に入力や添付書類の不備が見つかることも考えられるため、提出まで余裕を持った日程を組みましょう。
4. 申請前の準備と採択後の義務を押さえる
アカウント・行動計画・提出様式を準備する
申請にはGビズIDプライムが必要です。
また、次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を策定し、
申請締切日時点で有効な計画を「両立支援のひろば」に公表する必要があります。
公表手続きには1~2週間程度かかると案内されているため、早めに対応しましょう。
公式サイトの「補助事業計画検討用フォーマット」は事前検討用で、
そのまま申請画面へアップロードすることはできません。
応募時には専用のインポート用フォーマットへ転記します。
受付開始に合わせて公開予定の様式も確認してください。
実行できる事業計画と資金計画を立てる
事業計画では、投資の必要性に加え、付加価値の向上や継続的な賃上げを実現する根拠を整理します。
補助事業終了後3~5年の計画に係る基本要件として、付加価値額の年平均4.0%以上、
一人当たり給与支給総額の年平均3.5%以上の成長目標などが定められています。
特例では追加・適用除外となる条件もあるため、自社に必要な要件を確認してください。
事業計画の検討に外部専門家の助言を受けることはできますが、計画は申請者自身で作成する必要があります。
金融機関から資金提供を受ける場合は、その金融機関による事業計画の確認も必要です。
採択後も交付申請や実績報告などの手続きが続きます。
交付決定前の契約・発注は補助対象にならず、補助金は実績報告等を経た精算払いです。
先に必要となる支出を見込むとともに、事業化状況報告や賃上げ要件の未達時の返還ルールまで確認しておきましょう。
まとめ:動画と最新資料を申請準備に活用
説明動画は、制度の全体像と申請に必要な対応を整理する際に役立ちます。
まず自社の事業目的に合う枠を確認し、対象経費、従業員数に応じた上限額、
実施後の要件を具体的な計画に落とし込みましょう。
補助金の活用や申請準備の進め方にお困りの際は、サポート行政書士法人へご相談ください。
