「空調や照明を省エネ設備に更新したい」「燃料費の負担を抑えながら、工場の脱炭素化を進めたい」。
こうした設備投資を検討する事業者様が活用を考えたい制度が、省エネ・非化石転換補助金(設備単位型)です。
4次公募は、2026年10月5日から申請を受け付けています。
本記事では、公募日程や各枠の補助額に加え、設備の選定、対象経費、申請前に確認しておきたいポイントを解説します。
1.省エネ・非化石転換補助金(設備単位型)とは?
本制度は、工場・事業場で使用する設備の省エネルギー化や、電化・燃料転換に向けた投資を支援する補助金です。
国内で事業活動を営む法人・個人事業主が対象となり、事務局の一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)が公募・審査等を行います。
設備単位型には、指定設備への更新を支援する「従来枠」、GXに取り組むメーカーの設備を対象とする「メーカー強化枠」、
特に省エネ性能の高い設備を対象とする「トップ性能枠」があります。
あわせて、電化や低炭素な燃料への転換、水素利用を支援する「電化・脱炭素燃転型(Ⅱ型)」も募集しています。
個人事業主は青色申告者であること、大企業は省エネ法の事業者クラス分け等の条件を満たすことなど、
事業者ごとの要件があります。
設備の性能とともに、自社の申請資格も確認しましょう。
2.4次公募のスケジュール
申請締切は2026年10月30日(金)17:00必着です。
補助事業ポータルで作成・印刷した申請書類に必要な添付資料をそろえ、配送状況を確認できる方法で郵送します。
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| 申請受付期間 | 2026年10月5日(月)~10月30日(金)17:00必着 |
| 交付決定 | 2026年12月下旬(予定) |
| 事業完了期限 | 単年度事業は原則2027年1月31日(日)まで |
ポータルへの入力だけでは申請は完了せず、書類の直接持参もできません。
郵送にかかる日数を含めて準備してください。
単年度事業では、交付決定後から完了期限までに設備の導入・検収・支払いを終える必要があります。
複数年度事業は別途要件があるため、納期に応じた計画を確認しましょう。
3.補助上限額・補助率と対象設備・経費
枠と事業内容によって異なる補助額
各区分の補助上限額・補助率は、次のとおりです。
上限額は1事業全体の金額であり、紹介する各区分の補助金下限額は30万円です。
| 区分・事業内容 | 補助上限額 | 補助率 |
|---|---|---|
| 従来枠 設備更新 | 1億円 | 1/3以内 |
| メーカー強化枠 設備更新 | 3億円 | 1/3以内 |
| トップ性能枠 設備更新 | 3億円 | 1/2以内 |
| トップ性能枠 新設 | 3億円 | 1/5以内 |
| 電化・脱炭素燃転型 更新・改造 | 3億円 電化する場合は5億円 | 1/2以内 |
| 電化・脱炭素燃転型 水素対応設備の新設 | 3億円 | 1/5以内 |
Ⅱ型の新設事業は、水素燃料を活用する設備が対象です。
通常の電化設備の新設に、そのまま5億円の上限や1/2の補助率を適用できるわけではありません。
更新・改造・新設のどれに該当するかを整理して検討してください。
設備の型番とGX要件を確認
従来枠・メーカー強化枠では、高効率空調、変圧器、冷凍冷蔵設備、
産業用モータ、工作機械、制御機能付きLED照明器具などが対象となります。
SIIの公表する対象設備を確認し、導入予定の型番が登録されているかを照合しましょう。
LED照明は、調光機能を使用しない更新では対象になりません。
メーカー強化枠はGX要件を満たすメーカーの指定設備、トップ性能枠はさらに所定のトップ性能基準を満たす設備が対象です。
すべての設備区分にトップ性能枠があるわけではありません。
化石燃料の継続使用に関する意思表明など、申請者側に求められるGX要件も確認してください。
設備費と工事費を分けて資金計画を立てる
従来枠・メーカー強化枠・トップ性能枠の対象経費は設備費のみです。
設計費、設置工事費、既存設備の撤去費、消費税等まで補助されるわけではないため、
見積書で対象・対象外を分けて整理する必要があります。
Ⅱ型は、中小企業者等が行う更新・新設では工事費も対象となります。
また、水素利用を目的とした既存設備の改造は、大企業でも工事費が対象となります。
対象となる工事や付帯設備の範囲は、公募要領で確認しましょう。
4.申請前に整理したい省エネ効果と準備事項
Ⅲ型の更新事業では、
原油換算で「省エネ率10%以上」「省エネ量1kl以上」「対象経費1,000万円当たりの省エネ量1kl以上」のいずれかを満たす必要があります。
現在の設備の仕様や稼働時間、エネルギー使用状況を整理し、販売事業者等と導入後の効果を確認してください。
Ⅱ型や新設事業は別の要件が適用されます。見積は原則として異なる販売事業者3者以上から取得し、条件をそろえて比較します。
補助対象経費は、その価格競争による最低価格を上限に算定します。
また、省エネ法に基づく定期報告義務のないⅢ型の申請者は、所定の中長期計画の提出も必要です。
設備選定と並行して、申請書類や資金計画の準備を進めましょう。
設備の契約・発注は、必ず交付決定後に行います。
事前の見積取得と契約・発注を混同しないよう注意してください。
申請すれば必ず採択される制度ではなく、審査を経て予算の範囲内で採択されます。
単年度事業の実績報告期限は、事業完了から30日以内、または2027年2月5日のいずれか早い日です。
補助金は実績報告後の検査・額確定等を経て支払われるため、設備代金等の支払いに必要な資金も確保しておきましょう。
まとめ|設備の適合性と導入日程を早めに確認しましょう
4次公募は、省エネ設備への更新や工場・事業場の脱炭素化を検討する事業者様にとって、活用を考えたい機会です。
補助額だけでなく、対象設備・経費、省エネ効果、交付決定後の納入・支払いまで確認し、
10月30日17:00必着の締切に向けて準備を進めましょう。
サポート行政書士法人では、補助金の活用に関するご相談を受け付けています。
制度の選定や申請要件の整理でお困りの事業者様は、お問い合わせフォームよりご相談ください。
